この記事は哲学・ポエムカテゴリの文章です。
記述内容を無批判に受け入れることなく、読者自身が考えるきっかけにしていただきたいと思います。
テストの点数は能力の高さを表す指標である。
と言っても、点数と能力の高さは正比例の関係ではなく、次の式で表される。
能力の高さ=100/(100 - 点数)
※100点満点の場合
50点と80点では、能力の高さはそれぞれ2と5。点数の差は1.6倍だが、能力の差は2.5倍だ。
この数式で能力を計測すると、80点と90点では、能力の高さは5と10で、2倍の差がある。
90点と99点では、10と100で10倍だ。
そして、99点の人と100点の人の間には越えられない壁がある。
この壁とは、テスト範囲に知らないことがあるかないかの壁だ。
99点以下の人には、テスト範囲に知らなかったことがある。
100点の人だけが、テスト範囲に知らないことがない。
これこそが100点の効用だ。
知らないことがない、つまり、範囲内の全てを理解し尽くしてはじめて、自分の考えに100%自信が持てる。
99点以下の人には、100%の自信を持つことはできない。知らないことがあるからだ。
自信を持つことは重要だ。
自信を持っている人は、どんな人とでも対等に関わることができる。
なぜなら、相手がどんなに凄い人物だとしても、高々自分と同じ程度の知識を持っているだけなので、相手を上に見る必要がないからだ。
自信は人を強くする。
そして、強ければ強いほど、困難を克服しやすく、挑戦する勇気が湧いてくる。
実は、もうひとつ、100点の効用がある。
それは、100点の水準を把握できることだ。
100点は、一切の甘えを捨て、運に頼らず、自分の限界ではなく完全な知識を目標とし、その上で確かな努力を十二分に積み重ねることでようやく到達できる。
100点を取らない限り、どこまでやれば100点が取れるのか把握することはできない。
100点と99点では、能力に無限の差がある。
99点の能力では、同じ範囲で何度テストしても、必ずどこかで1点間違える。
100点は、どこもミスしない、全てを知っていることで初めて達成できる。
100点の水準は、そこまで要求されるのだ。
この水準は、心にわずかでも甘えがあると、決して到達できないほど高い。
100点の壁を乗り越えたことがある人にしか、この感覚は分からない。
それを知ることが100点の効用だ。
大人になっても、この経験はきっと役に立つ。